ビジネス講座 ~初歩の初歩~:仕事に対する基本姿勢
仕事に対する基本姿勢
組織で働く人にとって不可欠な8つの意識について知っておきましょう。
仕事には基本となる8つの意識が必要といわれています。
- 「顧客意識」
- 「品質意識」
- 「納期意識」
- 「協調意識」
- 「目標意識」
- 「改善意識」
- 「コスト意識」
- 「時間意識」
次に、これらの意識について各々考えてみましょう。
●顧客意識(お客様第一主義)
会社(自分)の事情よりお客様の事情を優先するという考え方です。
実践するためには・・・
・顧客のニーズをつかむ
日ごろのコミュニケーションや、従来の取引データなどから、顧客の要求をつかみ業務に生かす。
・商品・サービス・情報の提 供
顧客の要求を取り入れ,タイムリーに役に立つ商品、サービス、情報を提供する努力をする。
・業務の改善
顧客のニーズを満たすために不足しているものは何かなど、業務、商品、サービスの問題点を改善する。
・顧客満足度の把握
顧客が、その商品やサービスにどの程度満足しているかをつかみ、目 標設定の指針とする。
・ライバルの動向をつかむ
顧客が満足を得られると判断する商品やサービスの内容を知 り、それ以上のものを追求する。
●品質意識
仕事には、必ず要求される条件があり、その要求レベルを満たす品質を保つことが重要です。
・商品・製品の品質
決められた規格を完全に一致させ、正確で質のよい仕上がりの商品を 生産する。
・仕事・サービスの質
仕事・サービスの質は、仕事をする人の質によって決まり、 その人の質で企業が評価される。
品質を向上させるためには、相手(顧客)が何を期待しているのか、意識する(事前に察知する)ことが重要
・顧客の動向を把握する
その 商品を購入して利用する顧客はどのような人たちかを研究し、その像を常に念頭に置いておく。
・仕事の要求条件を確認する
生産にかけられる径費や期間などのほかに、求められているレベルを知り、それ以上の仕事を心がける。
・仕事の方法を理解する
与えられた仕事は単独で行うものではなく、大勢のなかで完成されていることを自覚し方法を学ぶ。
・仕事の内容を再点検する
仕事の結果については、自分自身の反省点、他からの評価を含 め、次の仕事に生かす。
・クレームには耳を傾ける
顧客や他部署からクレームなどが出た場合は、その原因を解明して再発を防ぐ。
●納期意識
仕事の納期管理は信頼の源です。
どんなにレベルの高い仕事でも納期に遅れたら価値がなくなります。
・納期・期限の確認
その商品 の納期、完成までの期限を確認し、これを念頭に置いて仕事を進める。
・進行計画の策定
納期・期限 を設定した上で、ここから遡って無理のない計画を立てる。
・優先順位の確認
複雑にさま ざまな種類の仕事があるときは、優先順位を考えながらこなしていく。
・時間の有効活用
早めに処理できる仕事については、有効に活用できる時間を使って処理する。
・1日の仕事をこなす
予定にそってその仕事がはかどっているか、その日のうちにチェックし終わらせるようにする。
●協調意識
協調意識は、全体の利益の向上に役立つ重要な要素です。
ここで、間違ってもらいたくないのが「馴れ合い」と「協調」との違いです。
社内でも、よく群れているやつらがいますよね。
(組織は改善していく力がありますが、群れはいつまでたっても群れのままです)
・組織の一員としての認識
自分の仕事の成果が組織全体につながっているという認識を持って行動する。
・組織パワーの結集
和気あいあいの集団をつくることではなく、全体の目標を達成する“組織パワー”をつくる。(メンバー内で目標の共有を徹底する)
・部門協調と個人強調
部門同士協調し、個人レベルでも協調する。
●目標意識
仕事に取り組む際には、最終的な到達点を見定めることが重要です。
さらに、途中経過でも各段階で細かく目標を設定しておくと現時点での進行状況が明確になったり、やりがいにもつながります。
・段階ごとに分ける
会社で立てた目標を、それぞれ部門の目標、その部門内の各自の目標としてとらえ直す。
・期間ごとに分ける
目標の期間設定には、「長期」「中期」「短期」があり、それぞれの期間ごとのチェックが必要です。
・具体的に設定する
具体的に「数値」で設定し、5W2Hなどを明記しておく。
●改善
仕事を改善していくことを心がけ、効率化をはかる。
先輩に今までの仕事のやり方を習うことは悪いことではないのですが、顧客の要求は日々変化していっています。
このような状況下で、10年前20年前のやり方を習ってそのままの状態で仕事を行っていたら、お客様の要求についていくことは不可能です。
・常に問題意識をもつ
現在の仕事の方法は改善を積み重ねることによって変化してきたものが大半です。改善に限界はないという意識で仕事を見直していく。
・ムダ・ムラ・ムリを防ぐ
時間、コスト、品質、段取りなどにおけるムダ・ムラ・ムリが無いかを意識する。
・全ての業務で心がける
製品の効能や品質,製造工程のみならず、一般の業務も含めた改善を心がける。
*このような意識を持っていない先輩からは、10年前20年前のやり方しか教えてもらえないので注意しましょう!
しかも、それを強制されたりしたら…怖いですね。
改善のための発送の着眼点(オズボーンのチェックリスト)
- 転用:もっと別の使い方、もっと幅の広い使い方はないだろうか
- 借用:応用:面白いアイデアを織り込むことはできないだろうか、参考になる類似したものはないか
- 変化:色、音、形、デザインなどを変えられないだろうか
- 拡大:回数を増やせないか、付加価値をつけられないか、もっと強化できないか
- 縮小:もっと軽く、小さく、薄くできないか、短縮、軽減できないか
- 代用:他の道具を使ってできないか、代わりの誰
- 入替え:作業工程を入替えてみることはできないか
- 逆転:上下左右を反対にできないか、表と裏を逆にできないか
- 組み合わせ:3つを混合できないか、2つのアイデアを結合できないか
●コスト意識
経費の増大が利益を圧迫することを考え、コスト管理の意識を高める。
トヨタなどの一流企業の勝ち組みといわれている企業は全社員で徹底しているようです。
・ヒト
人件費、効率、時間管理など、ヒトにかかわるコストは高いので常に自分自身のムダを省く。
・モノ
設備、原材料、事務用品などの節約、使い方の工夫で限られた資源(リソース)を有効活用する。
・カネ
事務所経費、広告宣伝費、交際費、交通通信費、水道光熱費などの運営費を節減する。
●時間意識
仕事は迅速に、でも、タイミングと時間管理が必要。
合理的なタイムマネジメントは
・期限の設定と厳守
設定した期限は必ず守る意識、自分1人では手に負えない仕事は抱え込まないで相談する。(相談する人を間違えないように注意する!)
・手順・段取り
仕事の計画を立てる。その際には自分と関連する(前後の工程)仕事を行っている人との関係も考える。
・優先順位
何を先にやるべきかを考えてから、仕事にとりかかる。
・同時進行
基本となる仕事のほかに、盛り込んでいける業務についても合わせて遂行する。
・時間短縮
時間管理を心がけて仕事を進め、緊急の際には手続きや報告のしかたにも柔軟に取り組む。(手抜きをすることではないよ)